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File Arbor 1.2.0の新機能:PDF・DOCX・テキストの内容条件を追加

File Arbor 1.2.0で内容条件を追加。PDF・DOCX・プレーンテキストの中身をルールでマッチングできます。決定論的でオフライン動作、Pro限定の新機能です。

2026年9月6日
File Arbor Team

File Arbor 1.2.0で、2つの新しいルール条件「内容に含む」と「内容が正規表現に一致」が追加されました。これでルールは、名前・拡張子・サイズ・日付だけでなく、PDFやWord文書、プレーンテキストの中に実際に書かれている文字列をもとに移動先を決められるようになります。どちらもPro限定の機能で、ファイルはローカルで読み取られ、中身が外部に送信されることはありません。

1.3.0の更新: この記事はFile Arbor 1.2.0について説明しています。1.3.0以降、ProのルールはスキャンしたPDFや写真もOCRで読み取れるようになり、請求書の日付のように読み取った値をファイル名やフォルダの組み立てに使えます。すべてのプランでファイルの名前を変更でき、移動や名前変更は履歴から取り消せます。以下の「OCRは行いません」と「リネームはしません」は1.2.0の内容です。変更点は変更履歴にまとめられています。

この2つの条件が具体的に何をして、何を読み取れて、そして——同じくらい大事な——何を読み取れないのかを説明します。

2つの新しい条件:内容に含む/内容が正規表現に一致

File Arborのルールの基本構造は変わりません。どのファイルが対象になるかを決めるIF側と、対象になったファイルに何をするかを決めるTHEN側です。1.1.0ではTHEN側にアクションが追加されました(移動、ごみ箱、削除、コマンド実行)。1.2.0はTHEN側には手を加えず、既存の名前・拡張子・サイズ・日付条件に加えて、IF側に2つの選択肢を追加します。

内容に含む(Pro)

ファイルの中身に対するプレーンテキスト検索です。大文字・小文字を区別せず、綴りの違いにも寛容です。たとえば海外のワイン輸入商とやり取りする請求書に商品名Grüner Veltlinerと印字されていても、ウムラウトを省いたgrunerという条件で同じファイルにマッチします。カンマ区切りで複数の語句を指定でき、条件はそのうちいずれかを含んでいればマッチします。AND条件ではなくOR条件です。

実用的な例を挙げます。PDFがどう生成されたかにかかわらず、「請求書」や「領収書」に言及しているものをひとつのフォルダへまとめて振り分けるルールです。

  • 監視対象: ダウンロード
  • 条件: 拡張子が.pdf、かつ内容に「請求書, 領収書」を含む
  • アクション: 書類/請求書 に移動

大文字・小文字を区別しないため、書類にたとえば英語でInvoiceやINVOICEと印字されていても、invoiceという条件ひとつで同じように一致します。表記ゆれのたびに条件を増やす必要はありません。

内容が正規表現に一致(Pro)

2つ目の条件は、抽出したテキストに対して正規表現を適用します。「内容に含む」とは異なり、こちらは文字通りの一致です。綴りの正規化も大文字・小文字の区別なしもありません。書いた通りの文字列がそのまま照合されます。File Arborは保存前にすべての正規表現を破滅的バックトラッキングのパターンに対してチェックするため、マッチャーを固まらせかねないパターンは、実際のファイルで発覚する前に弾かれます。

  • 監視対象: ダウンロード
  • 条件: 拡張子が.pdf、かつ内容が正規表現\bT\d{13}\bに一致
  • アクション: 書類/インボイス制度対応 に移動

これは、適格請求書に印字される13桁の登録番号(Tに13桁の数字が続く形式)を狙ったルールです。正規表現がはじめてという場合は、いきなりここから始めないでください。正規表現によるファイル整理入門ガイドで、File Arborが対応する構文を基礎から解説しています。ファイル名にマッチさせる場合も、ここで紹介した中身にマッチさせる場合も、構文自体は同じです。

内容条件は実際にどんなファイルを読み取れるか

読み取れるのは3種類です。テキストレイヤーを持つPDF、Word文書(.docx)、そしてTXT・Markdown・CSVといったプレーンテキスト形式です。ファイルの種類は拡張子を信用するのではなく中身そのものを調べて判定されるため、拡張子が間違っているテキストファイルでも正しく読み取られます。

抽出は必要なときにだけ行われます。File Arborは監視フォルダに届いたすべてのファイルを開いて読むわけではなく、内容条件を持つルールが実際にそのファイルをテストする必要があるときだけテキストを抽出します。内容条件を含まないルールは、1.2.0以前とまったく同じ速さで、まったく同じように動作します。

内容条件がしないこと

ルールを組む前に、ここは注意深く読んでおく価値があります。

  • OCRは行いません。 スキャンしたPDFや書類を撮影した画像にはテキストレイヤーがないため、内容条件が読み取れるものが何もありません。紙の上に何が書かれていようと、マッチすることはありません。
  • スプレッドシート(XLSX)、暗号化されたPDF、Word文書のヘッダー・フッター・脚注は対象外です。 内容条件が読み取るのは、DOCXの本文と、暗号化されていないPDFのテキストレイヤーだけです。
  • リネームはしません。 内容条件が決めるのはファイルの移動先フォルダだけです。それが仕事のすべてです。ファイル名のテンプレートはなく、ファイルの中身を取り出してファイル名に組み込む仕組みもありません。
  • AIではありません。 これは決定論的な文字列・正規表現マッチングです。同じファイルなら常に同じ結果になり、完全にオフラインで動作し、何かを解釈したり要約したりするモデルは介在しません。

これはあとでこっそり直されるべき不具合ではなく、この機能がどこまでを担うかという境界線です。対象のファイルがスキャン画像だったり、中身からの自動リネームが必要だったりする場合、内容条件は今のところそのための道具ではありません。

内容条件の処理には上限がありますか?

はい、意図的に設けています。File Arborが読み取るのは32MBまでのファイルで、その上限の内側でも、抽出するテキストは先頭256KBまで、PDFは先頭20ページまでしか調べません。抽出はどこまで進んでいたとしても、1ファイルあたり5秒で打ち切られます。ルールは、これらの上限の中で抽出されたテキストに対してテストされ、それを超える部分は対象になりません。

ルールをテストするためにFile Arborがファイルから取り出したテキストは、ディスクに書き込まれることも、アプリのログに残ることもありません。その一回のチェックのあいだだけメモリ上に存在し、終われば破棄されます。

HazelやFile Jugglerとの違い

内容ベースのルールはファイル自動化において目新しいものではなく、File Arborもそれを新発明だとは主張しません。長年Macで使われてきた自動化ツールHazelには、何年も前から「Contents contain」条件があります。Spotlightに支えられていて高速な一方、Spotlightがインデックスしていないときのために、ファイルを直接読む低速な「Contents contain match」も備えています。Hazel 6ではさらに一歩進み、OCR未処理のファイルに対するその場でのOCRと、暗号化PDFにパスワードを与える仕組みが追加されました。File Arborはこの2つのどちらも行いません。スキャンした書類のマッチングやパスワード保護されたPDFの読み取りがワークフローに欠かせないなら、現時点ではHazelがそれに対応でき、File Arborは対応していません。

Windows専用の自動化ツールFile Jugglerも、長年成熟した内容マッチングを備えています。PDF・DOCX・テキストファイルを読み取り、正規表現やパターン、単語リスト変数を使ってリネームやファイリングにも応用できます。これは一部の点でより成熟した実装であり、File Jugglerが持つ単語リスト変数のような仕組みをFile Arborは持っていません。File Arborが今回加えたのは、このカテゴリで「初めて」の何かではなく、同じ種類の内容ルールをWindowsとMacの両方で、1つのアプリから、Spotlightに依存せず決定論的かつオフラインで、無料ティアのある一括払いで使えるようにしたことです。プラットフォームの違いについてはFile Jugglerとの比較記事で詳しく解説しています。

価格と提供状況

内容条件は2つともFile Arbor Proの機能です。サブスクリプションのない、1回限り**$24.99**の購入で、更新はずっと無料です。無料プランに変更はありません。1つの監視フォルダ、2つのルール、Single モードです。内容条件は、Auto モードやサブフォルダのスキャンと同様にProが必要です。詳しくは料金ページをご覧ください。

FAQ

File Arborの内容マッチングは、スキャンしたPDFや書類の写真でも使えますか?

いいえ。内容条件はファイルの実際のテキストレイヤーを読み取るもので、スキャンしたPDFや書類を撮影した画像にはテキストレイヤーがありません。File ArborはOCRを実行しないため、スキャンした請求書や領収書の写真は内容条件に一致しません。先にOCRソフトで処理するか、名前・フォルダ・日付といった別の条件でマッチさせてください。1.3.0以降は、ProのルールがスキャンしたPDFや写真を、お使いのコンピューター上でOCRにより読み取ります。

内容条件は、中身に書かれている文字列からファイル名も変更してくれますか?

いいえ。内容条件が決めるのは移動先のフォルダだけです。ファイル名のテンプレート機能はなく、ファイルの中の文字列を新しいファイル名に取り込む仕組みもありません。届いたときのファイル名がそのまま維持されます。自動リネームが必要な場合、File Arborの内容条件はその用途には向いていません。1.3.0以降は、すべてのプランでファイルの名前を変更でき、Proのルールなら請求書の日付のように文書から読み取った値をファイル名に入れることもできます。

File Arborの内容マッチングはAIで動いていますか?

いいえ。言語モデルではなく、プレーンテキストと正規表現によるマッチングです。同じファイルなら常に同じ結果になり、チェックは完全にオフラインで行われ、AIサービスにテキストが送られることもありません。AIによるファイル名生成や自動分類が目的なら、File Arborとは別の種類のツールになります。

File Arborの内容条件はどんな種類のファイルを読み取れますか?

テキストレイヤーを持つPDF、Wordの.docxファイル、そしてTXT・Markdown・CSVといったプレーンテキスト形式です。スプレッドシート(XLSX)、暗号化されたPDF、Word文書のヘッダー・フッター・脚注は読み取れません。ファイルの種類は拡張子ではなく、実際の中身を調べて判定されます。

File Arborの内容マッチングにはサイズや文字数の上限がありますか?

はい。File Arborが読み取るのは32MBまでのファイルで、その範囲内でも抽出するテキストは先頭256KB、PDFは先頭20ページまでしか調べません。1ファイルあたり最大5秒で抽出は打ち切られます。これらの上限は、大きなファイルがフォルダ監視の速度を落とさないようにするためのものです。

内容マッチングはFile Arborの無料プランでも使えますか?

いいえ。「内容に含む」と「内容が正規表現に一致」の2つの内容条件はどちらも、1回限り$24.99で購入するFile Arbor Proの機能でサブスクリプションはありません。無料プランは引き続き1つの監視フォルダ、2つのルール、Single モードに対応していますが、内容ベースの条件を使うにはProへのアップグレードが必要です。

File Arbor 1.2.0を入手するには

アプリはWindowsでもmacOSでも自動的に更新されます。手動で入手したい場合はダウンロードページからインストーラーを取得してください。File Arborをはじめて使う場合は、はじめかたガイドで最初のルール作成までを解説しています。すでにProを使っている場合は、名前・サイズ・日付条件を作るのと同じルールエディタから、内容条件を追加するだけです。新しい画面を覚える必要はありません。

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